弓は消耗品?
弦楽器を演奏されていらっしゃる方には、
弓は消耗品だとお考えの方がいらっしゃるようです。
確かに、ここ数年、毛替えの値段ほどの安価な弓もたくさん出回り、本来、フェルナンブコという とても丈夫な豆の木でできているはずの弓が、そうでないもので作られていたりすることもあり、とても驚きます。
そういった弓は、毛替えをするように作られていなくて、毛替えを頼まれても、弓先の楔にべったりと接着剤がついていて、はずすのに苦労してしまいます。
ですが、そういった弓は、本当に一部のものに限られていて、
大部分の弓は、きちんとメンテナンスすれば、ずっとお使い頂く事が出来ます。
バイオリンは、表板が割れたり、ネックが下がったり、いろいろな事がありますが、弓も同様にネジが切れたり、折れてしまったりすることもあります。
そんな時、万が一、弓が折れてしまったとしても、バイオリンなどと同様に、修理して また、使うことができるのです。
イタリアンオールドバイオリンなどのように、弓は、フランスの古い、とても素晴らしいものがたくさんあります。
その弓たちが、元気に活躍してくれるようにメンテナンスできる事が、本当に嬉しく、仕事が本当に楽しい今日この頃です。