福田弦楽弓製作所 徒然日記Blog

日本では数少ない、弦楽器の弓専門の工房のブログです。弓の修理の他にもバイオリンの修理もお預かりいたします。また、フランス現地で目利きを活かして仕入れた弓、バイオリンもご用意しています。お気軽にご相談ください♪

弓の毛の張り方

テレビや、DVDなどで、バイオリンやチェロの名手の弓の毛の張り具合を見ると、本当にまちまちです。
反りがなくなるくらい、パンパンに張って弾く人、逆に、ネジを緩めたままかしら?と思うほど、毛を張らずに弾いてる人。
YouTubeなどでも、それに注目して観察すると、とても面白いなぁと思います。
弓のつくりや経年やその時の弓の状態、そして、弾き手の方の体格や弾き方など、いろいろな事が複雑に相まって、弓の毛の張りが、決まっていくように思います。

弓の材料の、フェルナンブコという豆の木は、他の木に比べると、密度も濃くて、とても強いものです。その、フェルナンブコの中でも、とても強いものと、強い中にも、柔らかさを兼ね備えたものもあります。
その弓の状態に、最も相応しい 毛の張りで、演奏する事を心がける事は、とても大切な事だと思います。
音量はもちろん、表現できる事も変わってくるからです。
演奏される方々は、感性を研ぎ澄まして、ご自分が出している音を聴くことをしていく中で、だんだんと、1番相応しい張り方が感じられるのではないでしょうか?
楽器が気持ちよく歌えるように、弓への気配りも忘れないで頂けたら、きっと、とても素敵な音楽が、奏でられるのではないでしょうか。


Gil Shaham - Partita N°. 2 BWV 1004 - Chaconne ...

須山さんのリサイタルのご案内

以前、カルテットの演奏会のご案内を書かせて頂きました 須山暢大さんが、
今週、11月13日木曜日代々木上原ムジカーザ地図で リサイタルをお開きになります。

須山さんの音色は、ふくよかで暖かくて、音楽は情熱的で、いつも真摯です。
今回は、バイオリンだけでなく、ビオラも演奏されるとのことす。

いつも、音楽に対して真っ直ぐな須山さん。
ずっと応援していきたいです。

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マルタ アルゲリッチ

三週間くらい前に、ピアニストのマルタ アルゲリッチさんのドキュメンタリー映画、`私こそ音楽’を観て来ました。


映画『アルゲリッチ 私こそ、音楽!』9月27日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国公開! - YouTube

アルゲリッチさんは、YouTubeやテレビで観て、本当に情熱的で圧倒的な音楽を持っておられて、ため息が出るほど上手な方だなあ、ということ以外、ほとんど何も存じ上げませんでしたので、とても面白く、観て来ることができました。
3人お子さんがいらして、それぞれに違うお父さんだったとか、ご自分のお子さん方に対して、どのようにお考えだったか、とか、アルゲリッチさんの娘さんが制作されてこそのドキュメンタリーでした。
すごいなあ、と思ったのは、感情の豊かさ、と言うか感情のスケールが私とはまったく違うということでした。
あのスケールの大きさが音楽の大きさに表れているのかなぁ、と思いました。
数年前に、ザルツブルク音楽祭で、バイオリンのドラ シュワルツベルグ先生とアルゲリッチさんのヤナーチェクソナタの演奏会がありました。
その時、ザルツブルクに滞在していたのですが、チケットはもちろん完売で、本番を聴くことはできませんでした。私たちがとても残念そうにしていたからか、リハーサルを観てもいいよ、と、シュワルツベルグ先生に言っていただきました。
ホールでのリハーサルは、本当にワクワクと心が躍りました。
お二人の、決して、自分の音楽が 相手の音楽に取り込まれない、丁々発止のやり取りに、本当に心が突き動かされました。ソナタって、こうやって弾くのね〜、と、感心しきりでした。
シュワルツベルグ先生もアルゲリッチさんも、演奏で人の心を揺り動かすことができる、本物の演奏家だなあ、と思います。
人生を半分以上過ぎて、これから何回、心が揺さぶられる演奏に出会うことができるか、とてもとても楽しみです。

弓は消耗品?

弦楽器を演奏されていらっしゃる方には、
弓は消耗品だとお考えの方がいらっしゃるようです。

確かに、ここ数年、毛替えの値段ほどの安価な弓もたくさん出回り、本来、フェルナンブコという とても丈夫な豆の木でできているはずの弓が、そうでないもので作られていたりすることもあり、とても驚きます。

そういった弓は、毛替えをするように作られていなくて、毛替えを頼まれても、弓先の楔にべったりと接着剤がついていて、はずすのに苦労してしまいます。


ですが、そういった弓は、本当に一部のものに限られていて、
大部分の弓は、きちんとメンテナンスすれば、ずっとお使い頂く事が出来ます。


バイオリンは、表板が割れたり、ネックが下がったり、いろいろな事がありますが、弓も同様にネジが切れたり、折れてしまったりすることもあります。
そんな時、万が一、弓が折れてしまったとしても、バイオリンなどと同様に、修理して また、使うことができるのです。

イタリアンオールドバイオリンなどのように、弓は、フランスの古い、とても素晴らしいものがたくさんあります。

その弓たちが、元気に活躍してくれるようにメンテナンスできる事が、本当に嬉しく、仕事が本当に楽しい今日この頃です。

毛替えのせいではありません!

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お仕事や学校の勉強が忙しくて、なかなかバイオリンのケースを開けられずに しばらくバイオリンの練習をお休みしてしまうことがあります。
そして、しばらくぶりに蓋を開けてみると、弓の毛が、ばらばらと切れてしまっていることが、本当にまれにあります。
毛替えのせいかな?とお考えの方が ときどきいらっしゃいますが、毛替えのせいではありません。
冬に、ステキなセーターやオーバーコートを食べるさんが、弓の毛も食べてしまうのです!
松ヤニがあまりついていない、弓先や弓の元の方が大好きで、食べられた後は、毛がばらばらと切れてしまいます。
普段から、ケースの中をきちんとしておくことはもちろんですが、食べられそうなものは置かないように気をつけてくださいね。
食べられてしまったら、もう一度毛替えをしてもらうしかありません。
そのとき、バイオリンのケースの中身を全部出して、一度きちんと掃除してくださいね。
虫が出ないように、きちんと処理して、それから、楽器や弓をしまうことをお勧めします。

ステキなバイオリニストたち

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夏休み最後の日曜日、ヴァイオリン研究発表会、ムジークフロイデコンサートを聴きに行ってきました。

1番小さい方は3才、1番大きい?方は、今回欠席ですが、93才の方で、隔年に行われる研究発表会です。

バイオリンを習得していくのには、他の事と同様に日々の練習が大切。それは十分わかっているんだけれど、つい、自分を甘やかして練習がおざなりになってしまう事もあります。

そんな時に、自分を奮い立たせてくれるのは、音楽したい、という溢れ出る情熱!
自分が弾く曲が大好きで大好きで、溢れる情熱を抑えきれないほどの熱演を観るのは、本当に心踊るもの!

小さい方が難しい曲に一生懸命にチャレンジされたり、いぶし銀の演奏を聴かせて頂いたりと、このコンサートでも、素晴らしい熱演に触れることができて、沢山の元気をもらいました。

バイオリンに限らず、打ち込めることが有るって素晴らしいですね。

発表会に向けて

発表会やコンクール、定期演奏会が近づくと、楽器や弓の不調が気になる方がいらっしゃいます。
普段以上に練習していらして、曲に対しての思い入れが深くなればなるほど、こういう風に弾きたい、という気持ちも強くなって、それに楽器や弓にも応えて欲しいと思うもの!

 

弓の場合、今迄のバランスで大丈夫か反りがきちんとついているかなど、点検してみましょう。


弓のバランスが手元の方に有ると弾きやすい利点は有るものの弓先までふくよかな音で弾ききるのが難しいこともあります。
逆に弓先の方に重心が有ると、操るのが大変!


弓の教科書などに、重心はだいたいこの位置で、などと書いて有ったりしますが、一本一本、材料や削り方など性質が違うので、その弓の一番良い状態にしてあげて、自分のパートナーとして活躍してほしいですよね。

 

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